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東京地方裁判所 昭和44年(借チ)1066号 決定

以下は、判例タイムズに掲載された記事をそのまま収録しています。オリジナルの判決文ではありません。

〔主文〕 申立人が別紙記載の改築をなすことを許可する。

申立人は相手方に対し金一四万円を支払え。

〔決定理由〕一、申立の要旨

申立人は相手方から東京都葛飾区東立石三丁目六四八番宅地一、五六〇、八九平方米のうち八五、九五平方米(二六坪)を昭和三七年九月三〇日、期間を昭和五七年一〇月一日までとして賃借し、同地上に別紙記載の現存建物を所有しているが、これを同記載のとおり改築しようとしたところ、相手方は坪あたり三万円合計七八万円の承諾料を要求して譲らない。申立人は本件土地の更地価格は坪あたり一五万円ないし一六万円であり改築の承諾料としては借地権価格の五%程度にあたる坪あたり五、〇〇〇円総額一三万円程度を相当と考えるので、その程度の財産上の給付をもつて本件改築につき相手方の承諾に代わる許可を求める。

二、相手方の意見の要旨

申立人は改築建物を申立人および家族の居住用に使用するというが、申立人は他にも店舗兼居宅を所有しているので改築の必要性はない筈である。かりに許可されるとしても、本件土地は更地価格坪あたり二五万円以上であり、現存建物が昭和一三年七月一五日竣工したもので、現在は居住に耐えない程老朽し、あと二、三年で朽廃する程度であることを考慮すると、少くとも借地権価格の三割程度の承諾料が相当である。

三、鑑定委員会の意見の要旨

本件土地の更地価格は、三、三平方米あたり一八万円と評価するのが相当であり、改築を認める場合の財産上の給付額としてはその約三%にあたる総額一四万円が相当である。昭和四四年四月以降三、三平方米あたり九一円の現行地代は近隣に比し適正であり、これを増額する必要はない。

四、当裁判所の判断

本件申立にかかる改築は土地の通常の利用上相当であり、他にこれを不当とすべき事情はないと認められるので、これを許可することとし、附随の処分については鑑定委員会の意見を当裁判所も相当と認める。(白石悦穂)

現存建物および改築の内容

一、現存建物

木造瓦葺平家建居宅

四二、九七平方米(一三坪)

二、改築の内容

右建物を全部とりこわし次の建物を新築する。

木造瓦葺二階建居宅

一階四七、九三平方米(一四、五坪)

二階二八、九二平方米(八、七五坪)

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